キャリアアップに必要な2つのこと?

再利用性を大事にする

トラパパさん、コメントありがとうございます。「コメントをいただいたからにはきちんとした書評を書くしかない!」ということで遅まきながら感想をUPさせていただきます。

トラパパさんはITmediaオルタナティブ・ブログで日記を書かれていて、外資コンサルティングファームで働くコンサルタント。いつもブログを読ませていただいています。コメント欄などでやりとりを読ませていただくと酒井さんとご親交もあるようで。以前、酒井さんの隣で働いていたものとしてはどこか親近感が。。。
※トラパパさんのブログはこちら→トラパパ@TORAPAPA:オルタナティブ・ブログ
その超大物コンサルタントのトラパパさんがいわゆるSEに向けて書いたのがこちらの本です。


『SEからコンサルタントになる方法』というタイトルがついてはいますが、「SEから」という部分はあってもなくても良いと思います。コンサルタントの実態、コンサルタントの必要能力、コンサルタントになるにはどうすればいいのか、というのが本書のメイン。とても良い本なのですが、「SEから」とつけたばっかりにSE以外の読者層を失っていないかどうか心配です。

この本の読みどころは、トラパパさんが実際にコンサルタントをやりながら試行錯誤して身につけた仕事術が盛り込まれていること。本書内にも書かれていますが、大事なことはこの本に書かれていることをマネすること。「再利用性」がコンサルタントには大事なのです。ここが胎に落ちて理解できないと意味がありません。

やりがいのある道を選ぶ

今、IT業界でキャリアとして意識されている道は大きく分けて言うと2つあるような気がしています。
一つがこの本にあるようにコンサルタントの道、もう一つが、ギークと呼ばれるようなプログラマの道を極める道。奇しくも本日、後者のプログラマ宣言がミラクリナックスの吉岡さんからありました。(http://blog.miraclelinux.com/yume/2008/07/post-b58f.html
どちらが良いとか悪いとかの話ではなく本人の指向の問題であると思います。SEからコンサルタントになりたいと思っている人もいれば、SEだけどもっとプログラミング寄りのことがしたいと思っている人もいるでしょう。
吉岡さん、トラパパさん、それぞれ二人はキャリアの道は異なりますが、自分自身がやりがいのある方を選んだという点において共通しているような気がします。


トラパパさんは本書の前書きでこう語ります。

私は今でもコーディングが大好きです。SEだった頃の業務は本当に楽しかった。しかし、途中で方向転換したコンサルタントとしてのキャリアは、それ以上のやりがいを感じています。

吉岡さんはこう語ります。
http://blog.miraclelinux.com/yume/2008/07/post-b58f.html

今後は一プログラマとして会社やコミュニティへ貢献していきたい。今年でわたしは50歳になる。いい年したおっさんである。とっとと技術屋なんかは引退してマネージメントの仕事でもしていろよという声も聞く。40代はミラクル・リナックスの取締役としての立場(?)もあったわけだが、それも退任したことだし、50代は、わがままを言って現役のプログラマに戻してもらった。はたしてプログラマとして使いものになるのか、ならないのか、不安がなくもない。この年で新しいことにチャレンジすることの難しさも知らないわけではない。


人生、綺麗事ばかりではない。いいこともあれば悪いこともある。上手くいくこともあれば上手くいかないこともある。成功もあれば失敗もある。家族には苦労をかけて申し分けないと思う。給料も役員報酬がなくなったので減ってしまった。子供の教育費も家のローンもある。


それでもと、思う。人生再チャレンジである。いくつになってもチャレンジである。


潔くない生き方かもしれない。ばたばた足掻いている。この歳でまだプログラマに拘るというのも相当見苦しい。でも、それがわたしなんだよなあと思う。

自ら選んだ道。このままSEの道を進んで・・・40代になったらマネジメントを・・・。そんな周りの声に惑わされず、自分自身がやりがいのあることをやろう。

選ぶ道なんていくらでもあるのだから、自分自身の意志で選ばないとね。