壁を壊す

この本の書評をしたいな、と思ったのがずっと前で、やっとこさ書こうと思ったら何を書こうとしていたのか失念しているので、深堀せずさわりの感想だけでもご紹介をしたいと思います。

壁を壊す: 内田和成のビジネスマインドで紹介されていたので読んだわけですが、経営改革論として勿論面白いのですが、コミュニケーション論としても読める面白い本かなと思います。

壁とコミュニケーション

この本を読んだ中でのわたしの仮説ですが、「コミュニケーションの断絶は、物理的な障害から始まる」のでは無いかなと思っています。物理的、というのは、文字通りの物理的という意味と時間的な障害も含めてのことを言います。

わたしは、その仮説を確かめるために自らのデスクでいろいろなことを試しました。朝出社してすぐに隣の机との間にキングファイルを立てて、両視界を遮断したり、片側の席だけキングファイルを置いて視界を遮断したり、イヤホンをつけて音楽を聴いたりしました。このような確実な物理的遮断は、効果てきめんです。逆にこのコミュニケーションの遮断を応用すれば、社内で自らの集中スペースを作り出すことも可能であり、壁を壊す、ではなく、壁を作ることも大いに仕事術として成り立つものだと思います。
同様に時間的な障害もコミュニケーションの成立条件としては、大きいのかなと思います。仕事でも、もしかしたら家族でもそうだと思うんですけど、リアルタイムなコミュニケーションって大事なんだと思います。その日の売り上げはその日に締めるように、その日の出来事はその日のうちに家族で話す、その日に思ったことはその日その瞬間にできれば話す。時間の誤差が経営判断を狂わせるように、家族でも恋人間でも共有する時間の大きさが非常に大事なのかなと思います。リアルタイムな情報であればあるほど、判断に費やせる時間も増えるわけで、同じようにその日思ったことが話せることで、コミュニケーションの密度が比例してついてくるように思います。

GTOの鬼塚がやったように壁をこわしたりするまでやらなくていいと思うんですが、会社も家族も、コミュニケーションが必要な関係は物理的な障害と時間的な障害を意識してみると見方が変わるように思います。


コミュニケーションの不足を描いたこの名曲と、そのアンサーソングを張り付けます。前者はPVも非常によくできています、この話のあとどうなったのでしょうか。それでは。