投票システムはクラウドで

4000万円も損している日本の若者たち 著者インタビュー 森川友義氏(1/3) | JBpress(日本ビジネスプレス)

究極の季節労働者と呼ばれることがあるように、政治家ほど現金な職業はない。票に結びつく人たちには徹底的にサービスする一方、票につながらない人たちは見向きもしない。日本の政治家にとって、若者のことなど眼中にないのである。

4000万円、という金額はともかくとしても、こんなの当たり前のこと。選挙に行くのは自分のためなのに、選挙に行っていない若者が多すぎる。この記事のようなことをしっかり浸透させるためには、若者があまり読まない本よりも、学校教育(義務)しかないと思います。選挙への意識の問題は学校教育に任せるとして、教育以外の面で若者の投票を考えると「ITを活用した選挙インフラ」が若者の投票率をあげると私は思っています。


正直に言って、今の選挙インフラはまだまだ発展できるように思います。わざわざ近くの学校や公民館に行って、投票するほどのモチベーションがないのが若者であって、決して「投票したくない」というわけではないと思うんです。先に述べた、若者の影響力を理解していないから選挙に行かないこと以上に、「面倒くさいから」という理由が大半なのではないかと思います。少なくとも私の周りの人間は「めんどくさいから」が大半です。
実現性の問題はともかくとして、個人のパソコンや携帯電話から投票ができたり、近くの学校まで行かなくてもコンビニエンスストアでの投票ができる仕組みなど考えようによっては、選挙インフラには改善の余地がまだまだあるのではないでしょうか。もちろん、個人認証・セキュリティの問題や、選挙インフラ準備期間の問題など山積みではあると承知しています。まだまだ、「決められた場所に行く、紙に記入する、ボタンを押す、画面を押す」というような既存の仕組みに捉えられているような気がしてなりません。

たとえば、先日施行されたエコポイントの申請システムは約1ヶ月でセールスフォースが構築したそうです。おそらく、投票システム自体も投票機能だけなら同じような期間で構築が可能であるように思いますし、あとは1日に集中するトラフィックや、なりすましなどの野球のファン投票で起きるような異常な操作をどう防ぐか、ということの問題のような気がします(そこが難しい)。

「エコポイント」の申し込み画面はクラウド上に。開発期間わずか1カ月? - Publickey
僕の知る限り、ある程度以上のトラフィックに対応したスケーラビリティを持ち、かつ短期間、しかも低価格で開発できるWebサイトのプラットフォームとして、セールスフォース・ドットコムのForce.com Sitesを採用したのは合理的で、これを上回るプラットフォームを短期間かつ低価格で提供することはなかなか難しいのではないかと思います。


ただ「どこが選挙システムをやるのか」ということを考えたときに、選挙をすると外資企業が儲かると言ったようなことは、政府的にありえないような気もするし外資も大き過ぎるリスクを背負わない気がするので、国内大手IT企業(NTTデータとか?)が頑張ってシステム構築して「結果駄目でしたすいません」みたいなパターンで選挙インフラの改善は進まない、というストーリーが見えているような気もします。

期待をこめて、セールスフォースは頑張って営業かけるべし。小さい選挙からで良い。クラウドは進む。