文章表現 四〇〇字からのレッスン

この本は、子供を育てる先生に読んでほしい。書くことに躊躇している人すべてに読んでほしい。この本を読んでほしい人がいっぱいいる。もっとも誕生日プレゼントにしたい本かもしれない。

よい文章とは、

  1. 自分にしか書けないことを
  2. だれにでもわかるように書く

ということを実現している文章。
(中略)

私たちは、日々人間として生きていますが、生きていることの喜びの根底にあるのは自分がこの世にかけがいのないものとして存在するという自覚です。まず本人が自覚する。それから他人にもわかってもらう。そのとき私たちは喜びと充実感をもつことができる。

文章表現の意味もここにあるのです。

さて、以下にこの本を読んだ感想をどうせなので四〇〇字で書いてみた。四〇〇字では足りなくて、まとまり切らなかった部分もあるが、伝えたいことは詰め込んだつもり。
僕にしか書けない文章がみんなに分かるように書けただろうか。

みんなも書いて幸せを実感しよう

「書いて幸せを実感する。」
この本はこれだけである。読むと、書きたくなってくる。「あなたは、あなたらしい文章を書くことができるんだよ。」あたたかいメッセージがジンジンと伝わってくる。


この本を読みながら、書く楽しさを教えてくれた小学5年の担任の先生を思い出した。

ある日突然、ホームルームで僕の遠足の感想文が発表された。僕は先生が読み始めてすぐに顔を赤らめた。だって恥ずかしかったんだ、なにせ遠足を物語のように書いていたから。主人公が旅に出て、今まで見たことのないものにぶつかり、仲間と助け合いながら、進んでいく。
どうしてそんな文章にしたか覚えていない。ただ、書いている最中から楽しかったことは覚えている。


感想文はクラスのみんなにウケた、大拍手だった。取り立てて取り柄のなかった僕が初めて多くの人に認められた瞬間だったかもしれない。
「書いて幸せを実感する。」このことを僕は肌で知っている。みんなも書こうよ。

(計四〇〇字)