自由意志と環境意志(新入社員へのアドバイス4-2)

最終回新入社員へのアドバイス5の前に特別に別冊。

補足。
odanちゃんコメントサンクスでつ。

ん〜仕事に対して怒っているかはその人のキャラにもよるのかも。

みんながみんなできた人とは限らないし。
現に、鼻っから人間性を否定されがちな人もいるわけで。

えぇまぁ。人間性まで否定するような人には、スルー力でのご対応をお願いします。


でもね、確かに難しい問題。

自由意志論だけではすべてを語れない

名エントリーを発見したので以下に引用。
POLAR BEAR BLOG: 『フューチャリスト宣言』と自由意志論

日本の社会は間違っている。しかしそれは文化の問題であり、個人の意思の力で変えられるのだ -- 『フューチャリスト宣言』は、そんなメッセージで満ちているように思います。

乱暴に言い切れば、「日本の文化は間違い、アメリカの文化は正しい、しかしネット文化に親しい若者達が日本社会を変えるはずだ」という感じ。少なくとも僕はそんな印象を受けました。僕がまだ20代であれば、お二人のメッセージに感動し、シリコンバレー行きのチケットを予約していたかもしれません(そして失敗してただろうけど)。しかし30もとっくに過ぎたせいか、自由意志論では社会は語れないように思うのです。

人間は環境によって大きく左右されます。それは


僕とシリコンバレーの出会いもアップルでした。コンサルタントになってから本当に大きな仕事を任されたのは、アップルの日本戦略だったのです。1989年ですから、20代の末でした。そのとき初めてシリコンバレーに行って、アップルの人たちと付き合いだしたんですね。それでシリコンバレーに魅了されちゃったんだけど。
(38ページ)


という梅田さんご本人の例によっても証明されているでしょう。「狼に育てられた少女」の例では極端だとしても、例えばアメリカ人でも日本で(日本人によって)育てられれば、日本語が母国語となるはずです。個人がどう考え、どう行動するか。そして社会がどのような動きをするかは、社会構造によっても大きく左右されるものです。

自由意志論、ひいては「結局は自分次第」。このことについて、もう一歩踏み込んで考えることが必要なのかも。フューチャリスト宣言や梅田さんの本をもう一度読み直してみようか。


私ってたぶん自由意志論者なのだと思う。
それは絵空事だよって言われたりするんだと思う。

そんなことを他人に強制することもないし、強要することもできない。



昨日、会社のみんなの前で話す(話せ)機会があった。
正直言って、私に話を振ってくることも読み読みで「○○に未来はねえよ」発言をしようと思っていたんだけど、一言しゃべってから急遽変更した。

自ら空気を読んだのか、「環境によって大きく左右され」たのかどうかはわかりません。

考え方の何が正しいかなんてわからない

自由意志論が良いのかどうかなんてわかりません。

別に「おれはおれだよ、結局は自分次第だよ」って思って行動してるわけですが、いつの間にか人にも影響を与えている。

「お前のこうこうこういうところに期待している」とか「環境に染まってないのは強みだ」とか「お前が会社で勉強しているのを見てやらなあかんなぁと思った」とかそんなほめ方をされた。

そのほめ方、正直微妙だなぁ。

自由意志←相互作用→環境意志
たいていの組織では、右の考え方が多いとして、左の考え方は少数派。
両方の考え方があってこその共存を目指すべきなのか、環境意志が最大限に働いてこそ組織が強くなるのか。

・・・

なんか書いてたら止まらなくなりそうなのでそろそろ働きに行きましょ。

また続きを書きます。


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