不撓不屈…どんな困難に出合ってもひるまずくじけないこと。

高杉良著『不撓不屈』を読んだ。
TKCを少しでも知っている人は読むべき本&税理士を目指す人は必ず読まなければならない本、国と戦いたい人は読むべき本。TKCの創業者である飯塚毅氏が国税局に貶められ、それに立ち向かっていく通称「飯塚事件」を取り上げた本である。

ちなみにTKCの由来は飯塚T(た)K(け)C(し)!!!


嘘嘘。本当はT(栃木)K(会計)C(センター)です。
飯塚事件のあらすじ↓

飯塚さんが顧客企業に税法にのっとった節税を広めていっている中で、国税庁から「それは脱税だ!」と攻撃されていく。もちろん税法にのっとった節税だし、いちゃもんはつかないはず。でも国税庁はやっぱり税金欲しいから認めないんだよね。飯塚さんへの攻撃はエスカレートし、顧客企業への脱税調査や顧問契約解除強制、飯塚会計事務所所員の逮捕ととどまるところを知らない。そして飯塚は法廷闘争へ挑んでいくのだが・・・

国に対抗することの難しさがこの本には書かれている。国に一度目をつけられたら勝ちようがないのではないか。


2006年は国策捜査という言葉が踊り狂った一年だった。佐藤優氏の『国家の罠』がベストセラーにもなったし*1、他にはライブドアホリエモン逮捕、村上さんインサイダー逮捕、痴漢でつかまったミラーマン植草教授なども国策捜査という話がでている。佐藤氏は国が何かを隠蔽するために捕まり、憤りを覚え、しかし国の言い分を飲んだ。他は反抗したがゆえに捕まったし、おそらく有罪になるだろう。そう、基本的に国には勝てないのだ。

飯塚さんが不撓不屈だったから成功した、不撓不屈だったから国に勝った、というわけではないと思う。この本に「不撓不屈」というタイトルはそぐわない。勝った理由は簡単で単純です。その国の中に自分の援護者を作ったから。そう、戦う相手の中にも味方を作らないと勝てないんです。

だってこの国は民主主義だから、私たちが間接的に政府を支配している。ひるがえせば、こういう状況にしたのは“あなた”。ホリエモンも村上さんも佐藤優さんも“あなた”であることは揺るがしようのない事実なんです。大多数の人たちがこういう国を望んでいる、ということです。それが嫌ならば、この国を出て行けばいい。国を変えたければ、変えてくれるような人に投票すればいい、あなたが立候補すればいい。*2


・・・ということで国と戦わなくてはいけなくなった人=冤罪におびえる皆さん、選挙に行きましょう。こうなったら法律を変えるしかないのでは?
映画「それでもボクはやってない」とか超映画批評『それでもボクはやってない』98点(100点満点中)とか
isologue(イソログ)- by 磯崎哲也事務所「それでもボクはやってない」を見てきた」とかhttp://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/38d4a7aab7eb22e556d128473c233b71とか某えん罪事件の映画の件: R30::マーケティング社会時評好評のようです。

ちなみに私は会社の引越しがあり埼京線 - Wikipediaに乗っています。

埼京線は痴漢発生件数ナンバーワンの座を何年も不動のものにしていて、チカン電車の汚名を着せられている。埼京線を利用する女性の50%が被害を受けたという報告もある。


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日本人離れ?
かっこよすぎない?
「自利利他」


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税とは国家なり

*1:10年に一度のノンフィクション大作と言われています、かなりおもしろい実話本です。佐藤氏は外交官としてロシアのスパイをしていたのだけれども、とある事件をきっかけに逮捕される。取調べでは「国のために有罪になってくれないか」と持ちかけられ・・・

*2:あ、ホリエモンは立候補したし、村上さんはシンガポールにギリギリでいけなかった。惜しい!!