英語の公用語化で楽天が世界的な企業になるかもしれない

「2年以内に社内の公用語を英語にする」ということを決めた楽天は、本当にチャレンジングで、結果どうなるかは別として、取り組みは素晴らしいと思う。

http://www.toyokeizai.net/business/interview/detail/AC/810ee47297d49033c2a4b43a0a5216e0/page/1/
国境や国という概念が大きく変わっているのに、唯一大きく取り残されているのが日本。ここ2〜3年、世界中を飛び回ったが、社会のトップ層が英語をしゃべれないのは世界中でたぶん日本だけですよ。これは相当やばい。ヨーロッパだろうがどこでも英語はペラペラです。

 さらに経済を見ると、サービスの重要性が急速に高まっている。日本の企業は、トヨタにせよソニーにせよ、メーカーを中心にモノで国際化してきた。しかし今はiPadiPodに象徴されるように、モノとサービスが組み合わさりつつある。モノだけの価値は下がって、サービスの比重が上がっている。

 それなのに、「日本人は手先が器用」「モノづくりの国ニッポン」なんて言っていたら、モノはつくっても利益を全部持っていかれることになりかねない。言い方は悪いかもしれないが、ダイヤの原石はアフリカで採られているけれども儲けているのはヨーロッパ。それと同じようなことが起こりつつある。

英語の公用語化のメリットとして、昨日に述べた帰国子女メンタリティの一部を享受できるような気がしている。
以前にも述べたことがあるように、思考は言語に依存する部分がある。日本語では、主語+内容+術語に対して、英語では主語+術語+内容。この違いは非常に大きい。

悔しいけれど、結論が変わる - maki_laxねこにっき
日本語と英語ー主語と述語の違い。

* 私は(主語)○○○○○○○○○○○○○○○○だと思います。(述語)
* I(主語) think(述語) ○○○○○○○○○○○○○○○.

日本語は何か伝えることが決まっていなくても話しながら考えることができるし、話しながら結論を操作することができる。

英語ではまず結論ありきで話が始まる。「私はこう思う。というのは〜だからです。」

いろんなところで言われているけれど、日本語=日本人、英語=アメリカ人(とりあえず例としてアメリカにしておく)と置き換えることができる。言語によって人の考え方は変わる。会社の同僚に帰国子女の人がいるのだが、やっぱり後者の思考法に近いんじゃないかとよく思う。英語で思考しているからなのか、ほかの人よりも即断即決だし、勢いやノリで決める、ことが多いような気がする。今度彼女にものを考えるときにどの言葉で考えているか聞いてみようと思う。

英語の公用語化によるメリットは非常に大きい。日本人が、文法の違う言語を身につけることによって、多様な考え方を習得する。

英語の公用語化は、どんな革新的なサービスの企業を買収するよりも、一つ大きなstepを踏んだ瞬間だと思う。