あなたの会社の10年先輩の人はどうですか?

「10年は泥のように働け」「無理です」――今年も学生と経営者が討論:IPAイベントにて - @IT

西垣氏は伊藤忠商事の取締役会長丹羽宇一郎氏の「入社して最初の10年は泥のように働いてもらい、次の10年は徹底的に勉強してもらう」という言葉を引用し、「仕事をするときには時間軸を考えてほしい。プログラマからエンジニア、プロジェクトマネージャになっていく中で、仕事というのは少しずつ見えてくるものだ」と説明。

これを受けて、田口氏が学生に「10年は泥のように働けます、という人は」と挙手を求めたところ、手を挙げた学生は1人もいなかった。

この「10年は泥のように働いてもらい」発言が話題になっていますが、以下の記事を読んで胸のつかえがとれた様な気がします。

10年間、泥のように働いて欲しいなら:シロクマ日報:オルタナティブ・ブログ

個人的には、時には「常識的な範囲内で」身を粉にして働くのも良いかと思います。朝から晩まで、それこそ深夜まで仕事に打ち込む経験なんて、家族ができたらできないことですからね。しかし条件が1つだけあります。

どうか、「ここで努力したらこうなれるかもしれない」というロールモデルを示して下さい。

10年働いた先はどうなるの?という未来が見えない。
自分の10年上の先輩に尊敬できる人や、ロールモデルとなるような生き方をしている人がいないんじゃないの。ここ最近の自殺者は中高年が多いと聞くけれど、それはつまり企業人として10〜20年やってきた人たちが疲弊しているということではないのかな。


最近の若者は・・・とか、ゆとり世代は・・・とか偉そうに言ってる場合じゃなくて、自分たちがお手本になるような努力をしろよ。それがあってから泥のように10年働くなんじゃないの。


以下参考

http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20080528/1212064220

 有賀氏の説明も、正直それだけじゃ足りない。ITという技術を使って何ができるか、それによってどう変わるか、誰がそれを形にできるか、誰がそれを作るか、作る人をまとめるのが誰か、作った後に誰が運用するか、この辺全てITに関わってる人なわけで。それぞれの良さを説明できなきゃ、人はやってこない。


ただ、実際にやってる人が仕事の良さを感じられなければ、そんな理想も絵に描いた餅だ。

http://blog.windy.ac/2008/05/post_23.html

「天才プログラマのように技術を極めるのであればそれを生かす道に行くべきであって,企業に入って大型システムを開発するのはもったいないか向いてない」 −「IT技術者はやりがいがある仕事か」---学生とIT産業のトップが公開対談:ITpro:

上に引用した偉い人の発言は、とても率直で、また誠実なものだと思います。


通常、大規模プロジェクトでは、程度の差はありますが、属人性を除き品質を均一化するため、開発プロセスや各種の規約によって開発者を縛ります。これは能力の低い開発者でも一定水準の成果物を出せるようにする(少なくともそういうことになっている)一方、能力の高い開発者を束縛し、彼らの能力を十分発揮できなくしてしまいます。記事の中に「IT技術者の生産性は人によって10倍違う」という話が出てきますが、上述のような大規模プロジェクトで下流工程を担当する開発者の生産性には、そこまで大きな差は生じないように思います。

将来に希望を抱け? 何温いこといっているんですか? - Nobody tells the story

先のことなんてわからない、今がよければそれでいい。

我慢していれば報われるなんて嘘っぱち。我慢しない奴らが良い目を見る。

社会がどうなっているかなんてさっぱりわからない。不透明で怖いところ。


企業に入ったってすりつぶされるだけ、それなら上手く立ち回るか、企業に頼らずとも独力で食っていけるようになろう。企業に請われて社員になっている人間になろう。