恋に落ちたら

この週末に「恋に落ちたら」(恋におちたら〜僕の成功の秘密〜 - Wikipedia)というテレビドラマを見ました。
タイトルは確実にやらせですが、新入社員が必須で見るべきテレビドラマの一つだと思います。
「お客さんのために仕事をする」という想いで仕事をしてきた主人公が、だんだんとビジネスの魅力にはまっていき、お客さんのためではなく、「お金のために、自分のために、会社のために」仕事をするようになっていきます。そして終いには崖から突き落とされ、自分の踏み外した道に気付きます。一応、テレビドラマですのでハッピーエンドとして踏み外した道をしっかり軌道修正し最後はまた一歩一歩進んでいくよう描かれています。

新入社員A

先日、新入社員との懇親会があり何人かとお話をしたのですが、そのうちの一人が「年収1千万円が目標です」というようなことを言っていました。すごく良い目標だと思いました。わたしも入社当時思っていました。
わたしは自分に言い聞かすように彼に言いました。

この会社じゃ1千万は無理だよ。意識して働いている人はあまりいないけれど、半年も働けば自分たちの会社の利益率がわかってくる。
最低でも自分ひとりで営業利益が1千万はいかなきゃいけないよね。たとえば2千万の仕事をとってきたとして、機械にいくら費やして、ソフトを作る人達の労務費がいくらで、営業をサポートしてくれる人の経費がいくらで、アドバイスをくれた上司の分がとられて、さらに言えば会社のオフィス賃料の一人頭の値段とか、福利厚生費とか引いて行ったら1千万なんてあるわけないよね。
「自分は本当に1千万もらえるだけの仕事をしたんだ!」と胸を張って言うのはすごい難しいよ。それこそビジネスモデルの刷新、利益率の大幅増をしないと難しいよ。


それにそもそも給与規定がある。実はおれも給与規定結構読み込んだけど、1千万は非常に難しいよ。エクセルに関数作って生涯賃金とか予想最高年収がいくらで何歳でもらえるか等はシミュレーションしたけど、1千万は無理なんじゃないかという結論に達したよ。給与規定に載っていない取締役はわからないけどね。
1千万が絶対な目標だったら辞めたほうが良いかもしれないね。

新入社員B

一方で別の新入社員はこう言いました。
「お金のために仕事をするのではなく、仕事の結果としてお金をもらいたい」「それが多ければもちろん嬉しいですけどね」
わたしは自分に言い聞かすように彼に言いました。

それは素晴らしい考えだよね。難しいけどね。
会社が続いていくためには、お金のために仕事をしなきゃいけない時もあるんだ。だって自分たちの会社がなくなったら他のいっぱいのお客さんにも迷惑かけちゃうよ。お金がなかったら社員みんなを困らせちゃうかもしれないよね。


そういうとき、どうする?