トイ・ストーリー3で涙

結論から言う。子供を経験するすべての人が観るべき一本。逆に言えば、すべての子供は成長し大人になる。つまり、老若男女、すべての人が観るべき一本。ラストは、涙なしには見られない。心が暖かくなること間違いない。
もう上映期間が少ないので、DVDでも良いと思う。全米ナンバーワン大ヒットは伊達じゃない。



映画のキャッチコピーの通り

どうして君は大人になるんだろう…。どうして僕は大人になれないんだろう…。

この映画の最大のテーマは、別れと絆。大人になるアンディ(おもちゃの持ち主)のおもちゃ離れと大人になれないオモチャたちのすれ違い。どうしようとすることもできないおもちゃの運命に対し、ウッディを主人公とするオモチャたちはどう向き合うのか。
子供を経験した大人たちは、アンディと同じような時期を経験したはずだし、オモチャと遊んだ小さい頃のことが浮かぶに違いない。映画を見終わったあとは、「あのオモチャどうしたかなぁ」と家の中を探索する人も多いだろう。


超映画批評にあるように、オモチャたちの気持ち(つまり運命)が理解できる大人も多いだろう。

この作品のおもちゃたちは、自分たちのできる事、生業をしっかりとわきまえており、「子供たちのために役立ちたい」「働く場所がほしい」と居場所を探し続ける。彼らには、いくつかの選択肢があった。保育園に寄付されるか、屋根裏にしまわれ、いつか再び役立つ日をまつか、それとも……。

こうしたいくつかの選択肢の中から、ピクサーの脚本家は何を選びウッディやバズに与えたか。そこには、社会の中で生きる人間にとって、もっとも幸せなものは何かという主張が込められている。

それは、失業の危機と隣りあわせの、現代のアメリカの労働者たちにも必ず届くメッセージである。もしあの国で、そういう状況のお父さんが愛する息子をつれ映画館にやってきて、このラストシーンをみたらどんな気持ちになるだろうと私は想像する。
超映画批評『トイ・ストーリー3』95点(100点満点中)


さらにはオモチャ同士の友情、そして大冒険も楽しむことができる。友達をどうして大事にしなきゃいけないか、友達を信じることが最後までできるか。子どもが見ても、学ぶことの多い楽しむことができる映画に仕上がっている。


子供の視線でも、大人の視線でも最高に楽しむことができるおすすめの一本。アンディ、そして、ウッディ、バズ・・・この映画に出演する登場人物とオモチャに賞をあげたい。