「踊る大捜査線 THE MOVIE3」

いい意味でも悪い意味でも期待を裏切る出来の映画。見たほうがいい、見ない方がいい、不用意に発言はできない。ネタバレはしないように感想を書く。

THE MOVIE2からの年月がそのまま映画に反映されているように(いかりや長介=和久さんがいないように)、青島を含めた登場人物も年をとった。演じた織田裕二も年を重ねた。

そして、私も同じように年を重ねた。


THE MOVIE2から7年。わたしは、あのときはまだ社会人になっていない、学生だったのだ。
踊る大捜査線を見て「青島のように正義を掲げて仕事をする」と意気込んだ人は数知れずいるだろう、そんな中の一人だった。社会人になってから、何度「踊る大捜査線」を思い出しただろう。青島に憧れつつも、真下の生き方や室井の生き方にも共感をせざるを得ない出来事に遭遇してきた。不器用と器用のはざまで葛藤し、どちらにブレる、どちらに傾くこともなく過ごしてきたつもりだ。

どちらにも分があり、どちらかが正しい訳ではない。と思っている。どちらの感情も人間の内面に必要だし、世界にも必要だろう。それをバランスというのか、時と場合による、という言葉で片付けていいものなのか、はわからない。


ただ時の流れとして、以前よりも真下や室井の生き方に共感を覚える部分が大きくなったことは否めない。それはこんなご時世だからだろうか?

映画を見て、考えていただきたい。
踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望